トレーニング図鑑

ベントオーバーロウ

上体を前に倒した姿勢で、バーベルをおなかに向かって引く種目です。背中の筋(広背筋・菱形筋・僧帽筋中部)と肩の後ろが働きます。

一般に鍛えられる筋: 広背筋・菱形筋・僧帽筋中部・三角筋後部

3Dで動かして見る

ベントオーバーロウの動きを3Dの筋肉モデルで再生した画像。働く筋ほど赤く表示されている
持ち上げる動きを3Dモデルで再生。赤が濃い筋ほど、筋力に対して大きな力を出しています。

鍛えられる筋のしくみ

前かがみで重りをお腹へ引き寄せる動きで、背中の広背筋と、肩甲骨を寄せる菱形筋・僧帽筋中部が働きます。肩の後ろの三角筋後部や、肘を曲げる上腕二頭筋も使います。前かがみの姿勢を保つあいだ、脊柱起立筋とハムストリングスが長さを変えずに支え続けるのも特徴です。猫背の姿勢と反対に、肩甲骨を後ろへ寄せる力が身につきます。

働く筋(3Dモデルでの計算)

バーベル30kgで、体重60kgの人がゆっくり動かしたときに、それぞれの筋が出せる最大の力に対して何%の力を出すかの推定です。

  1. 大円筋縮みながら100%
  2. 上腕二頭筋 長頭縮みながら96%
  3. 半膜様筋長さを保って91%
  4. 三角筋 肩甲棘部(後部)縮みながら79%
  5. 三角筋 鎖骨部(前部)伸びながら75%
  6. 胸最長筋長さを保って67%
  7. 三角筋 肩峰部(中部)長さを保って67%
  8. 上腕筋縮みながら65%

「縮みながら」は持ち上げるときに縮んで力を出す筋、「伸びながら」は伸ばされながら力を出す筋、「長さを保って」は姿勢を支える筋です。バーは筋力の50%でいっぱいになります。

やり方

  1. バーベルを握って立ち、膝を軽く曲げて上体を前に倒す
  2. 腕を下に伸ばした位置から始める
  3. 肘を後ろに引き、バーをおなかに引き寄せる
  4. ゆっくり腕を伸ばして下ろす

ポイント

  • 背中はまっすぐ、上体の角度を保つ
  • 引き切ったところで肩甲骨を寄せる

よくある間違い

  • 上体を起こして反動で引く
  • 背中が丸まる

回数と重さの目安

10〜12回で限界がくる重さで、2〜3セット。

やさしくする方法

片手と片膝をベンチについて、ダンベルを片手ずつ引く「ワンハンドロウ」にする。胸をベンチに乗せて行う。

きつくする方法

引いたところで1秒止める。上体を床と平行に近いところまで倒す。

注意すること

背中が丸まると腰に負担がかかります。腰に不安がある人は、胸や手をベンチで支える方法を選びます。

やり方による効き方の違い

トレーニング図鑑では、次のやり方を切り替えて、働く筋の違いを3Dで比べられます。

肩甲骨を「寄せる」
引き切ったときに肩甲骨を寄せると、大円筋と三角筋後部が強く働きます。
肩甲骨を「寄せない」
肩甲骨を寄せずに腕だけで引くと、大円筋と三角筋後部の働きが小さくなります。

学習用の推定です。筋の働きは体格ややり方で変わり、実際の筋電図とは異なることがあります。痛みがあるときは無理をせず、専門家に相談してください。