トレーニング図鑑

ベンチプレス

ベンチにあお向けになり、バーベルを胸から押し上げる種目です。胸(大胸筋)、肩の前(三角筋前部)、腕の後ろ(上腕三頭筋)が働きます。

一般に鍛えられる筋: 大胸筋・三角筋前部・上腕三頭筋

3Dで動かして見る

ベンチプレスの動きを3Dの筋肉モデルで再生した画像。働く筋ほど赤く表示されている
持ち上げる動きを3Dモデルで再生。赤が濃い筋ほど、筋力に対して大きな力を出しています。

鍛えられる筋のしくみ

ベンチに仰向けになりバーを押し上げる動きで、大胸筋・上腕三頭筋・三角筋前部が働きます。大胸筋は鎖骨から胸骨・肋骨に広がる扇形の筋で、腕を体の前で閉じる、前へ押し出す働きをします。手幅を広くすると大胸筋、狭くすると上腕三頭筋が多く働きます。

働く筋(3Dモデルでの計算)

バーベル40kgで、体重60kgの人がゆっくり動かしたときに、それぞれの筋が出せる最大の力に対して何%の力を出すかの推定です。

  1. 上腕三頭筋 内側頭縮みながら99%
  2. 上腕三頭筋 外側頭縮みながら99%
  3. 大胸筋 胸肋部縮みながら92%
  4. 三角筋 鎖骨部(前部)縮みながら88%
  5. 大胸筋 鎖骨部縮みながら87%
  6. 僧帽筋 横行部(中部)伸びながら67%
  7. 三角筋 肩甲棘部(後部)伸びながら64%
  8. 上腕三頭筋 長頭縮みながら46%

「縮みながら」は持ち上げるときに縮んで力を出す筋、「伸びながら」は伸ばされながら力を出す筋、「長さを保って」は姿勢を支える筋です。バーは筋力の50%でいっぱいになります。

やり方

  1. ベンチにあお向けになり、足を床につける
  2. 肩幅より少し広くバーを握る
  3. 肩甲骨を寄せて下げ、胸を張る
  4. バーを胸の下のほうまで下ろし、まっすぐ押し上げる

ポイント

  • 肩甲骨を寄せたまま動かす
  • 手首は寝かせず、前腕の真上にバーを乗せる

よくある間違い

  • お尻がベンチから浮く
  • バーを胸でバウンドさせる

回数と重さの目安

8〜12回で限界がくる重さで、3セット。慣れるまでは補助してくれる人をつけるか、セーフティバーのある台で行います。

やさしくする方法

ダンベルで行う。床に仰向けになって行う「フロアプレス」にする。腕立て伏せから始める。

きつくする方法

下ろすときに3秒かける。ベンチを斜めにした「インクラインベンチプレス」で胸の上部を狙う。

注意すること

バーを胸に落とさないように、必ず補助者か安全装置を使います。肩の前が痛む人は、手幅を少し狭くし、肘を開きすぎないようにします。

やり方による効き方の違い

トレーニング図鑑では、次のやり方を切り替えて、働く筋の違いを3Dで比べられます。

肩甲骨を「寄せる」
肩甲骨を寄せて下げると、上腕三頭筋の負担が減り、大胸筋(とくに上部)の割合が増えます。土台として菱形筋も働きます。
肩甲骨を「開く」
肩甲骨を開いたままだと、肩甲骨を支える肩甲挙筋や、上腕三頭筋の負担が増えます。
手幅を「狭く」
手幅を狭く(脇をしめる)と、上腕三頭筋と三角筋前部が中心になります。
手幅を「広く」
手幅を広くすると、大胸筋の割合が増えます。

学習用の推定です。筋の働きは体格ややり方で変わり、実際の筋電図とは異なることがあります。痛みがあるときは無理をせず、専門家に相談してください。