体の不調図鑑

ランナー膝(腸脛靭帯炎)

走ったあとなどに、膝の外側が痛む状態。太ももの外側を通る腸脛靭帯が、膝の外側の骨の出っぱりとこすれて炎症を起こすと考えられています。長距離ランナーに多い不調です。

3Dで原因の筋と対策を見る 無料で見られます

片脚の着地で膝が内に入るの姿勢を3Dの筋肉モデルで表示した画像。原因になっている筋を、弱い(緑)・こっている(オレンジ)・縮んでいる(紫)に色分けし、痛む場所を赤く光らせて示している

体の中で起きていること

  • 腸脛靭帯が張りつめ、膝の外側の骨とこすれる
  • 中殿筋・小殿筋が弱く、着地で膝が内に入る
  • お尻と太ももの外側が縮んでいる

痛む場所

膝の外側

きっかけ

  • 走る距離・回数を急に増やした
  • 下り坂や硬い路面を多く走る
  • お尻の中殿筋が弱く、着地で骨盤が傾き膝が内に入る
  • すり減った靴

原因と対策

原因の筋の状態(弱い・こっている・縮んでいる)ごとに、対応する対策(使う・ほぐす・ストレッチ)を組にしています。「中心」は、この不調でとくに大切な組です。

原因緊張が続いて、こっている 中心

  • 腸脛靭帯

関連: 大殿筋・外側広筋

対策ほぐす

太ももの外側とお尻をほぐす

太ももの前・外側(大腿四頭筋・腸脛靭帯)
うつ伏せや横向きで、フォームローラーに太ももをのせてゆっくり転がす。腸脛靭帯そのものを強く押しすぎない。
対象: 大腿直筋・外側広筋・腸脛靭帯
お尻(大殿筋・梨状筋・中殿筋)
床に座ってお尻の下にテニスボールを置き、体重をかけてゆっくり転がす。脚のしびれが強くなる場合は中止する。
対象: 大殿筋・梨状筋・中殿筋

原因弱くなっている(うまく使えていない) 中心

  • 中殿筋・小殿筋

対策使う(鍛える)

中殿筋を使い、骨盤を水平に保つ

あお向けで膝を開く(右)
あお向けで両膝を立て、骨盤を動かさないようにして、右膝をゆっくり外へ開いて戻す。 腰が浮いたり骨盤が傾いたりしない範囲で。横向きに寝て膝を開く「クラムシェル」も同じ筋を使います。
おもに中殿筋・大殿筋・股関節を外にひねる筋

原因縮んで硬くなっている

  • 大殿筋
  • 外側広筋

関連: 大腿直筋

対策ストレッチ

お尻と前ももを伸ばす

4の字(右のお尻)
あお向けで両膝を立て、右の足首を左の太ももにのせて、左脚を胸へ引き寄せる。 右膝を外へ押し開くようにすると、お尻の奥(梨状筋)が伸びます。
おもに梨状筋・大殿筋・中殿筋
前もも(右)
片脚で立ち、右の足首を持ってかかとをお尻に近づけ、膝を少し後ろへ引く。 腰を反らさず、膝を後ろへ引くと大腿直筋がよく伸びます。
おもに大腿四頭筋(とくに大腿直筋)・腸腰筋
膝を抱える(右)
あお向けに寝て、右膝を両手で胸に引き寄せる。 反対の脚は床に伸ばしたまま、腰を床に押しつけるようにします。
おもに大殿筋・脊柱起立筋(腰)

アプリでは、それぞれの対策の動きで使われる筋(赤)・伸ばされる筋(青)を3Dで再生し、ほぐす場所を番号の印で表示できます。

生活の工夫

  • 走る量は少しずつ増やす
  • 痛みが出たら距離を減らすか休む
  • 靴のすり減りを確かめる

こんなときは医療機関へ

休んでも痛みが引かない、腫れがある場合は、スポーツ整形外科などを受診してください。

ここで紹介しているのは一般的な情報で、診断や治療の代わりにはなりません。痛みやしびれがあるとき、症状が続くときは医療機関を受診してください。ストレッチや運動は痛みのない範囲で行い、痛みが強くなる場合は中止してください。