体の不調図鑑

腰が曲がる(高齢者の円背)

年齢とともに背中や腰が丸まり、前かがみの姿勢になる状態。円背(えんぱい)とも呼ばれます。前に倒れそうな体を、膝を曲げて支えるようになります。

3Dで原因の筋と対策を見る 無料で見られます

背中と腰が丸まり、膝が曲がるの姿勢を3Dの筋肉モデルで表示した画像。原因になっている筋を、弱い(緑)・こっている(オレンジ)・縮んでいる(紫)に色分けし、痛む場所を赤く光らせて示している

体の中で起きていること

  • 脊柱起立筋・多裂筋が弱く、背骨を起こせない
  • お腹・股関節の前・胸の筋が縮んで、体を起こせない
  • 骨粗しょう症による背骨の圧迫骨折が関わることも多い

痛む場所

背中〜腰

きっかけ

  • 骨粗しょう症による背骨の圧迫骨折(気づかないうちに起こることもある)
  • 背中を起こす筋(脊柱起立筋・多裂筋)の筋力低下
  • 背骨の間のクッション(椎間板)の変化
  • 長年の前かがみの作業や姿勢

原因と対策

原因の筋の状態(弱い・こっている・縮んでいる)ごとに、対応する対策(使う・ほぐす・ストレッチ)を組にしています。「中心」は、この不調でとくに大切な組です。

骨粗しょう症がある方は、背中を強く丸める・ひねる・反らす運動で骨折することがあります。運動を始める前に、医師に相談してください。

原因弱くなっている(うまく使えていない) 中心

  • 脊柱起立筋
  • 多裂筋

関連: 大殿筋・大腿四頭筋(外側広筋・中間広筋・大腿直筋)

対策使う(鍛える)

背中を起こす・膝を伸ばす筋を使う

肩甲骨を寄せる
肘を曲げて脇をしめ、胸を張りながら左右の肩甲骨を背骨へ寄せ、少し下げる。5秒キープして戻す。 肩をすくめないように。首の付け根に力が入るときは、肩を下げることを意識します。
おもに菱形筋・僧帽筋 中部・下部
座って膝を伸ばす(右)
いすに深く座り、右の膝をゆっくり伸ばしきって、つま先を手前に引いたまま5秒キープ。ゆっくり下ろす。 膝を伸ばしきったところで、太ももの内側(膝の上の内側)に力が入るのを確かめます。
おもに大腿四頭筋(とくに内側広筋)
ドローイン(お腹の奥を使う)
あお向けで膝を立て、息を吐きながら、おへそを背骨に近づけるようにお腹をへこませて10秒キープ。腰は床につけたまま、呼吸は止めない。
対象: 腹横筋

原因緊張が続いて、こっている

  • 大胸筋

関連: 小胸筋

対策ほぐす

胸の前をほぐす

胸の前(大胸筋・小胸筋)
鎖骨の下から脇の前のあたりを、指の腹で押しながら小さく円を描くようにほぐす。
対象: 大胸筋・小胸筋

原因縮んで硬くなっている

  • 腹直筋
  • 腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)

関連: 大胸筋・ハムストリングス

対策ストレッチ

胸と股関節の前を伸ばす

胸を開く
両手を背中の後ろで組み、肩甲骨を寄せて腕を後ろへ引き、胸を張る。 肩をすくめず、肩甲骨を寄せて下げるようにします。
おもに大胸筋・三角筋前部・上腕二頭筋
腸腰筋(右脚を後ろ)
左脚を前に出して片膝立ちになり、右膝を床について、骨盤を前へ押し出す。 お尻を締めて骨盤を立てたまま前へ。腰を反らすと腰が伸びるだけになります。
おもに腸腰筋・大腿直筋

アプリでは、それぞれの対策の動きで使われる筋(赤)・伸ばされる筋(青)を3Dで再生し、ほぐす場所を番号の印で表示できます。

生活の工夫

  • 骨を丈夫にする食事(カルシウム・ビタミンD)と、適度な日光浴
  • 杖やシルバーカーを使って、背すじを伸ばして歩く
  • 高い所の物を取るときに無理に背伸びしない

こんなときは医療機関へ

急に背中や腰が痛くなった、身長が縮んだ、背中の曲がりが急に進んだ場合は、圧迫骨折のことがあるため、整形外科を受診してください。

ここで紹介しているのは一般的な情報で、診断や治療の代わりにはなりません。痛みやしびれがあるとき、症状が続くときは医療機関を受診してください。ストレッチや運動は痛みのない範囲で行い、痛みが強くなる場合は中止してください。