
体の中で起きていること
- 投げる瞬間、手首を曲げる筋の付け根(肘の内側)が強く引っぱられる
- 肩の後ろの棘下筋・小円筋が縮んで、肘に頼った投げ方になる
- 肩甲骨・お尻の筋が弱く、体全体で投げられない
痛む場所
きっかけ
- 投げすぎ(球数・練習日数が多い)
- 肘が下がる、腕だけで投げるフォーム
- 肩の後ろ・股関節・体幹が硬く、体全体を使って投げられない
- 成長期で、骨の端(成長軟骨)が弱い
原因と対策
原因の筋の状態(弱い・こっている・縮んでいる)ごとに、対応する対策(使う・ほぐす・ストレッチ)を組にしています。「中心」は、この不調でとくに大切な組です。
痛みがあるときは、まず投げるのを休むことがいちばん大切です。ストレッチやトレーニングは、痛みが落ち着いてから、指導者や医師と相談して行いましょう。
原因縮んで硬くなっている 中心
- 棘下筋・小円筋
- 前腕の屈筋群(円回内筋・手首と指を曲げる筋)
関連: 大円筋・広背筋
対策ストレッチ
肩の後ろ・股関節・体幹を伸ばす
- 腕を胸の前で引く(右)
- 右腕を胸の前で横に伸ばし、左腕で肘のあたりを胸に引き寄せる。 肩をすくめず、右肩を前へ出さないようにします。
おもに三角筋後部・棘下筋・小円筋・菱形筋 - 4の字(右のお尻)
- あお向けで両膝を立て、右の足首を左の太ももにのせて、左脚を胸へ引き寄せる。 右膝を外へ押し開くようにすると、お尻の奥(梨状筋)が伸びます。
おもに梨状筋・大殿筋・中殿筋 - 座ってひねる
- いすに座って骨盤を正面に向けたまま、上体と首を右へひねる。 背すじを伸ばし、息を吐きながらひねります。
おもに腹斜筋・脊柱起立筋(多裂筋など)
- 前腕の内側のストレッチ: 肘を伸ばして手のひらを前に向け、反対の手で指を手前に引いて15〜30秒(このモデルでは手首の腱の通り道がないため、3Dでは再生できません)
原因弱くなっている(うまく使えていない)
- 前鋸筋
- 僧帽筋 下部
関連: 中殿筋
対策使う(鍛える)
肩甲骨とお尻の筋を使う
- 肩甲骨を寄せる
- 肘を曲げて脇をしめ、胸を張りながら左右の肩甲骨を背骨へ寄せ、少し下げる。5秒キープして戻す。 肩をすくめないように。首の付け根に力が入るときは、肩を下げることを意識します。
おもに菱形筋・僧帽筋 中部・下部 - あお向けで膝を開く(右)
- あお向けで両膝を立て、骨盤を動かさないようにして、右膝をゆっくり外へ開いて戻す。 腰が浮いたり骨盤が傾いたりしない範囲で。横向きに寝て膝を開く「クラムシェル」も同じ筋を使います。
おもに中殿筋・大殿筋・股関節を外にひねる筋
原因緊張が続いて、こっている
- 前腕の屈筋群(円回内筋・手首と指を曲げる筋)
関連: 棘下筋・小円筋
対策ほぐす
前腕の内側と肩の後ろをほぐす
- 前腕の内側(手首・指を曲げる筋)
- 肘の内側から手首へ向かって、反対の手の親指で押しながらさする。肘の内側の痛む点は押さない。
対象: 前腕の屈筋群(円回内筋・手首と指を曲げる筋) - 肩の後ろ(棘下筋・小円筋)
- 壁と肩甲骨の外側の間にボールをはさみ、体を少しずつ上下に動かす。痛みの強い時期は行わない。
対象: 棘下筋・小円筋
アプリでは、それぞれの対策の動きで使われる筋(赤)・伸ばされる筋(青)を3Dで再生し、ほぐす場所を番号の印で表示できます。
生活の工夫
- 球数や練習日数の目安を守り、休養日をつくる
- 練習の前後に肩・股関節・体幹のストレッチをする
- 痛みを我慢して投げ続けない
こんなときは医療機関へ
肘の痛みがある、肘が伸びきらない・曲がりきらない、肘が引っかかって動かなくなる、投げると肘から指先にしびれが走る場合は、早めに整形外科(スポーツ整形外科)を受診してください。成長期は、早く見つけるほど治りやすいとされます。
ここで紹介しているのは一般的な情報で、診断や治療の代わりにはなりません。痛みやしびれがあるとき、症状が続くときは医療機関を受診してください。ストレッチや運動は痛みのない範囲で行い、痛みが強くなる場合は中止してください。

